VVVFインバータ装置の解析 東武50050系
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東武伊勢崎線・日光線から東京メトロ半蔵門線を経由して東急田園都市線の中央林間まで直通する列車として活躍する、東武50050系のVVVFインバータ装置の変調周波数について解析してみました。
車両紹介 東武50050系
東武50050系は、東武伊勢崎線・日光線の南栗橋駅・久喜駅から地下鉄半蔵門線を経由して、東急田園都市線の中央林間まで直通する通勤車両です。10両固定編成が18本製造され、活躍しています。東武東上線にも、主要機器がほぼ共通仕様の50000系、50070系、50090系が活躍しています。
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VVVFインバーター装置の解析 東武50050系
東武50050系の床下に設置されているVVVFインバータ装置です。スイッチング素子にはIGBT素子を使用した3レベルインバータで、日立製です。類似した日立製のインバータ装置は、東上線を走る他の50000系列などにも搭載されています。
モハラジオにより録音した東武50050系の磁歪音がこちらです。
【元動画はこちら】モハラジオ録音 東武50050系
モハラジオで録音した東武50050系の磁歪音の推移を、波形解析ソフト「Wavetone」を用いてグラフ化した結果、このようになりました。
モハラジオによる測定結果を踏まえ、同期モードのパルス数を考慮すると、東武50050系用VVVFインバータ装置内部におけるキャリア周波数の推移は、このようになっていると思われます。低速域にはランダム変調を行う領域があり、乗客が不快に感じる磁歪音の低減を図っています。変化は緩やかですがキャリアの中心周波数が、加速時に下がる領域があり、墜落インバータのような変化をしています。変調モードは、非同期→3パルス過変調→1パルスの順に変化しているようです。