VVVFインバータ制御で走る5インチゲージ電車の作り方(6)
5インチゲージ電車に速度センサーを取り付ける(2)
前回の記事では、電車の速度センサーとして使用するロータリエンコーダの台座をプラ材で製作しました。ここからは、車体にロータリエンコーダを取り付けて、実際に速度情報を読み取れるようにします。 自作した台座に、ロータリエンコーダを取り付けたものがこちらです。手作り感がありますが台座が歪むこともなく、しっかりとロータリエンコーダを固定できています。
ロータリエンコーダはモータの出力軸に直接取り付けたいところですが、モータ軸には駆動用スプロケットを取り付けるため、エンコーダを直に接続することはできません。そこで、駆動用チェーンの途中にスプロケットを増設し、継ぎ手を介してロータリエンコーダに接続する仕様とします。 これが増設するスプロケットです。アルミ軸を通してあり、軸はピローブロックにネジ止めしています。チェーンの張力によるラジアル荷重はピローブロックにより支持し、ロータリエンコーダの軸には過大な荷重がかからないようにします。
ロータリエンコーダの軸とスプロケット軸の径は異なるので、異径軸を接続する軸継手を用意し、ロータリエンコーダの軸に取り付けます。軸と軸継手の固定はイモネジで行います。
また、車体とスプロケットの間に空ける距離を調整するために、木材のスペーサにピローブロックを固定します。木材スペーサに設けている切り欠きは、車軸の台座と干渉しないようにするためです。また、スプロケット軸に取り付けられている軸継手は、スプロケット軸・エンコーダ軸の取り付け誤差や振動による影響を受けにくくします。
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スプロケット軸を5インチゲージ電車の車体に取り付けます。また、プラ材で自作したロータリエンコーダ用の台座もスプロケット軸と同様に、木材スペーサを介して車体に固定します。
ロータリエンコーダを台座にネジ止めして、取り付け作業は完了です! 次回以降は、ロータリエンコーダの電源・信号線を制御基板と接続し、マイコンが列車速度を読み取れるように制御プログラムを追加します。
【別の記事】VVVFインバータ装置の製作